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言葉の持つ力伝える
ゴルゴ松本さん講演

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 タイムス女性倶楽部の第44期1回目の講演会が4月1日、那覇市の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハであった。「命」の漢字を体で表すギャグで知られるお笑い芸人のゴルゴ松本さんが、笑いを交えながら、漢字を巡る話などを紹介し、言葉の大切さを伝えた
 参加した北中城村の安里君子さん(63)は、言葉が自分に返るという話に共感。「わが身を振り返った。今まで以上に心掛けていきたい」と話していた。

2018年2月19 沖縄タイムス紙面

挫折・失敗 見守って
大城さん 困窮支援で提言

PICRH20180218_000165.jpg タイムス女性倶楽部の第43期5回目の講演会が18日、宜野湾市のラグナガーデンホテルであった。寝具販売などを手掛ける「ファーストライン」の大城勇代表が、困窮で自死も考えた「当事者」の立場から貧困問題を提起。困窮の子に関わる大人に「挫折や失敗をたくさん経験させ、見放すのではなく見守ってほしい」と提言した。
 小4で県内の児童養護施設に入所。中3で県外就職し、17歳で沖縄に戻ったが「帰る場所がなかった」。保証人がおらず路上生活を続け、土下座して家を借りた。
 高校に進学しても、知人の借金を背負って返済に追われる日々。再び県外で稼いだが、金勘定が分からずホームレスに戻った。
 10円の駄菓子も買えない悔しさをばねに再起。代理店を立ち上げたが、だまされ負債を背負った。「人に愛されることを教えてくれた彼女とも別れ、暗闇になった」。自死を決意した25歳の時、泣いて向き合ってくれた先輩の存在に思いとどまった。「一度失った命。人のために生きよう」と前を向き、30歳で起業した。
 「僕も25歳まで貧困だった。諦めず努力の選択を続ければ、負のスパイラルから必ず抜け出せる」と大城さん。「貧しかった子らが各分野のリーダーになれば、自分もと思える子が続いて世の中は変わる」と力を込めた。

2018年1月14 沖縄タイムス紙面

気象用語 クイズで解説
気象予報士 天達武史さん講演

PICRH20180113_000245.jpg タイムス女性倶楽部の第43期4回目の講演会が13日、那覇市のパシフィックホテル沖縄であり、気象予報士として活躍する天達武史さん(42)が講演した。天達さんは、出演するテレビ番組の裏側やよく耳にする気象用語を、クイズや実験を織り交ぜながら説明。災害や地球温暖化の防止へ「こまめに情報を確認し、できることを続けて備えよう」と呼び掛けた。
 2002年に気象予報士に合格するまで、大手ファミリーレストランに勤務していたという天達さん。天気によって客入りや注文されるメニューが大きく変わり「予報ができれば、過不足なく発注ができる」と気象予報士を目指した。
 最初の仕事は沖縄の天気予報だった。「冬に15度だと東京では良い天気という印象だが、沖縄では寒いと感じる。学びながら予報していた」と振り返った。
 急激な気温変化で感情が不安定になりやすくなるため、日本気象協会が07年4月、北海道で「夫婦喧嘩注意報」を発令したとの逸話を披露すると、会場は「ええー」という驚きと笑いで包まれた。
 今帰仁村から訪れた與那愛子さん(67)は「普段何げなく聞いていた気象用語も分かりやすく理解できた。今後は予報を聞くときに注目してみようと思う」と笑顔で話した。

2017年12月19 沖縄タイムス紙面

「オッサン政治」にノー
谷口真由美さん講演

PICRH20171217_000094.jpg タイムス女性倶楽部の第43期3回目の講演会が17日、那覇市内のホテルであった。「全日本おばちゃん党」の代表代行で、コメンテーターとしても活躍する大阪国際大学准教授の谷口真由美さん(42)が講演。「誰の損得でもなくしんどい方に合わせて、みんなが機嫌よく暮らしていける社会へしていきましょう」と軽妙な関西弁で話した。
 2012年9月、「オッサンばっかりの政治はおかしい」とフェイスブック上でぼやき、庶民目線の政治を訴えた。「上から目線、独善的で何があっても謝らないのは『オッサン』。ありがとう、ごめん、おめでとうが言えない」と持論を展開した。
 沖縄の基地問題などについて、学生らがネット上のフェイクニュースに染まりやすい傾向を「インターネットは複雑な背景を説明しない三段論法で、かつ自分たちの加害性から逃げている」と分析。「困っている人が現実にいるというところにどれだけ引き寄せるか、考えないといけない」と話した。
 専門の憲法についても解説し、権力を監視するために「憲法12条にあるように『不断(普段)の努力』が必要」と、しゃれを交えながら訴えた。

2017年11月13 沖縄タイムス紙面

音楽で心きれいに
ソプラノ歌手 奈良さん語る

PICRH20171112_000111.jpg タイムス女性倶楽部の第43期2回目の講演会が12日、那覇市のかりゆしアーバンリゾート・ナハであり、フランス・パリを拠点に約40年活躍するソプラノ歌手の奈良ゆみさんが母親や音楽、「古里」と語る沖縄への思いを語った
 大阪出身の奈良さん。ペルー出身の母親の愛情に包まれて育ち、1993年に母が亡くなった時は「自らの肉体がなくなるのではと思うほどの苦しさだった」と明かす。傷心で訪れた石垣島で自然に触れ、次第に母との別れを受け入れられるようになったという。「沖縄は私にとっての古里になった」とし、「日本でコンサートがあるときは必ず沖縄に通っている。今回の講演も呼ばれてうれしい」と笑顔を浮かべた。
 「母の夢」というCDを作ったことや国内外の著名な作曲家との出会いも紹介。「音楽は心の浄化」と語り「歌い続け、向上し続けたい」と力を込めた。
 浦添市の銘苅幸子さん(77)は「人の良さも感じられ、講演もユーモアがあって楽しかった。CDを聴いてみたい」と語った。

2017年10月10 沖縄タイムス紙面

家庭料理の大切さ説く
料理研究家 コウケンテツさん

PICRH20171009_00027.jpg タイムス女性倶楽部の第43期1回目の講演会が9日、那覇市内のホテルであった。テレビや雑誌で活躍する料理研究家のコウケンテツさんが「キッチンからはじまる家族の絆」と題して講演し、家庭料理の魅力や食を通したコミュニケーションの大切さについて語った。
 和食が世界的ブームになる一方、国内では郷土料理を食べる機会が少なくなり、日本人の野菜摂取量は減少傾向であることを説明。自身が指導する子ども料理教室では、食材の生産過程を伝えたり、自由に料理を盛り付けさせたりすることで、食べ物を大切にする心や創造性を育む工夫をしているとした。
 テレビ番組の企画で世界中の家庭にホームステイした経験を話し「一緒に料理し食事すると言葉や価値観の違いを超えられる。土地を味わい、人とつながることができる」と家庭料理や地産地消の魅力を語った。
 また、信頼関係にある人と食事をすることで「幸せホルモン」とも呼ばれる脳内物質のセロトニンが分泌されるといい「好きな人や仲間、家族と食事する時間や空間を大切にしてほしい」と呼び掛けた。
 那覇市の野原麻依子さん(39)は「小さい子どもに料理をさせるのに不安があったが、きょうからは一緒に楽しみたい」と話した

2017年8月21 沖縄タイムス紙面

「サンゴの海 残したい」
田中律子さん講演

8月講演タイムス紙面HP用.jpg タイムス女性倶楽部の第42期4回目の講演会が20日、宜野湾市内のホテルであった。女優として雑誌やテレビで活躍する一方、美ら島沖縄大使やサンゴの保護活動なども行う田中律子さん(46)が講演。「いつも沖縄の海に癒やされパワーをもらってきた。子どもや孫にサンゴ礁の海を残していきたい」と語った。
 モデルとして仕事を始めた10代前半から沖縄と関わり、初めて西表島でダイビングをした時に「こんなにきれいな海があるのか。竜宮城のよう」と感動した。しかし地球温暖化の影響もあり「どんどんサンゴがなくなり、白化現象を知った時はショックだった」という。
 サンゴの構造や生態、成長する期間や養殖、移植方法など映像を交えながら説明。「このままの状況が続けば、50年でサンゴ礁はなくなる。一人の努力が温暖化防止になる。電気をこまめに消すなど毎日続けられることを一つでもやってほしい」と呼び掛けた。

2017年7月3 沖縄タイムス紙面

「認知症経験を人の役に」
38歳で記憶障がい 心境語る

7月講演タイムス紙面HP用.jpg タイムス女性倶楽部の第42期3回目の講演会が2日、那覇市内のホテルであった。若年性認知症であることを県内で初めて公表した大城勝史さん(42)が「認知症を発症した私の世界観、経験・体験を伝えたい」と題して講演した。
 大城さんは車の整備士だった30代中頃から、頭痛や体のだるさに悩まされた。病院でも原因が分からず、38歳の時、記憶障がいなどの症状が出る「抗グルタミン酸受容体抗体脳炎」と診断され、その2年後には若年性認知症と診断名が変わった。3児の父親であるため、「守る人がいる。何とかしなければ、と思えば思うほど追い込まれた」と振り返った。
 仕事では客との約束を忘れるなど、大きな支障が出た。勤務先に症状を報告し、若年性認知症支援コーディネーターなどに支援を求め、現在も洗車担当として働き続けている。「多くの人に支えられた分、自分の経験を話すことで人の役に立てるのではないか」と考え、昨年1月から講演活動をスタート。今年6月には体験をつづった著書「認知症の私は『記憶より記録』」(沖縄タイムス社)を、クラウドファンディングで資金を調達して出版した。
 現在の症状について、大城さんは「1日持つか持たないかの記憶力しかない。頭の中が急に真っ白になることもあれば、消しゴムで記憶を消すようにゆっくり消えることもある」と話す。「今後、忘れたことさえ自覚できないことが怖いが、自身の経験を話すことで前向きになれる」と心境を語った。

2017年4月17 沖縄タイムス紙面

「ありがとう」子に伝えて
対人関係 つくり方助言

タイムス紙面HP用.jpg タイムス女性倶楽部の第42期1回目の講演会が16日、宜野湾市のラグナガーデンホテルであった。哲学者で「嫌われる勇気」の著者、岸見一郎さん(61)が子育てなどについて講演し「叱ったり、褒めたりするのではなく、『ありがとう』の言葉で、子どもに貢献感を与えてほしい」と強調。子どもとの適切な「対人関係」のつくり方を説いた。
 岸見さんは「叱る子育ては心理的距離が遠くなり、自分の価値を見いだせない。褒めれば子どもは喜ぶが、自分の価値を感じられなくなる」と指摘。
 子どもに「ありがとう」と伝えることで、人の役に立っている「貢献感」が生まれ、対人関係に勇気を持てると強調。「子どもにたくさん『ありがとう』と言葉を掛けてあげて」と呼び掛けた。
 3人の子がいる那覇市の上原義史さん(40)は「子育てのヒントになった。実践していきたい」と話した。

2017年2月13 沖縄タイムス紙面

「自分らしい人生を」
はるな愛さん 体験語る

PICRH20170212_000193.jpg タイムス女性倶楽部の第41期第5回講演会が12日、那覇市内のホテルであり、タレントのはるな愛さんが「いくつになっても女性として輝ける人生を」と題して講演した
 はるなさんは、女の子の服装にあこがれていることを周囲に話せず悩んだ少年時代や、いじめを苦に自殺を考えた中学時代の体験を明かし、「本当の気持ちを親にも言えず苦しかった」と振り返った。
 自分らしく生きようと決め、自信が芽生えるにつれていじめられなくなったことや、性同一性障害であることを父親に告白した際、「絶対後悔するな、男やったら、とことんやって1番取れ」と励まされ、その後の心の支えになったことなどを紹介した。
 舞台を降り、客席の間を歩きながら質問に答える場面も。来場者に「おきれいですね」「メークがすてき」などと気さくに話し掛け、笑いを誘った。「つらいことも多かったが、生まれ変わったら、もう一度今の私に生まれてきたい。皆さんも自分らしい人生を送って」とエールを送った。

2017年1月9 沖縄タイムス紙面

「夢諦めないで」
マサ・マジックさん

PICRH20170108_0001671.jpg タイムス女性倶楽部の第41期第4回講演会が8日、那覇市内のホテルであり、マジシャンのMASAMAGIC(マサ・マジック)さんが「人を魅了するマジックの世界」と題して講演した。トークの合間にはカードやコインなどを使った妙技を披露し、来場者を沸かせた
 10歳ごろから興味を持ち、テレビで見た世界的に活躍するマジシャンのセロさんのパフォーマンスに衝撃を受け、本格的に練習をするようになった。高校2年で将来の職業をマジシャンに決め、本場米国に渡った。
 昨年は、マジックの殿堂といわれる「マジックキャッスル」のオーディションにトップ合格し「世界的に一流と認められてうれしかった」と話す。
 自身がプロになると決めた時に周囲から反対されながらも、夢を実現したといい、「子どもたちには夢は諦めないで、と伝えたい」とエールを送った。

2016年12月20 沖縄タイムス紙面

断捨離できれいに
やましたさん指南

PICRH20161218_000093.jpg タイムス女性倶楽部の第41期第3回講演会が12月18日、那覇市内のホテルであり、クラター・コンサルタントのやましたひでこさんが「断捨離で日々是ごきげんに生きる知恵」と題して講演した。
 やましたさんは、学生時代に出合ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を「片付け」に落とし込み、入ってくる不必要な物を「断」ち、家にはびこるガラクタを「捨」て、物への執着から「離」れる術を紹介した。
 やましたさんは断捨離について整理整頓や収納とは違うことを説明し、家の中が片付かない原因について「物が空間に対して定員オーバーしている。物が増えるたびに収納術で収めようとしても、時間、空間、労力が必要になる」と指摘。
 「引き算の視点を持って、引き算の思考を進め、引き算の行動を起こす」ことの重要さを呼び掛けた。

2016年11月7 沖縄タイムス紙面

有酸素運動で脳が若返り
脳科学者の澤口さん

PICRH20161106_000505.jpg タイムス女性倶楽部の第41期11月講演会が6日、宜野湾市のラグナガーデンホテルで開かれ「人間性脳科学研究所」の澤口俊之さんが「夢をかなえる脳」と題し講演した。「夢をかなえる脳は前頭前野が活性化している。加齢とともに脳も老化するが、有酸素運動やストレス解消法でいつまでも若い脳が手に入る」と力説した。
 脳の中でも「前頭前野」は、目標を達成する力や好奇心、探求心など夢に向かう能力(HQ)を担っていると説明。脳は加齢で老化が進むが、それと同時に自己制御力や社会関係力などのHQも低下するという。脳を若返りさせるにはジョギングなどの有酸素運動が効果があるとし、赤ワインなどの適度なアルコールや緑茶、チョコレートなどもお薦めと話した。
 脳機能はストレスでも老化が進むと指摘。「あまり怒らないことや寝る前に手を洗うことなどで、簡単に解消できる」と話した。夢を持ち続ける人はそうでない人に比べ、平均して7年長生きしていると述べ、「生涯夢を持ち続けましょう」と呼び掛けた。

2016年10月3 沖縄タイムス紙面

美しく生きるこつ伝授
女優の秋野さん講演

PICRH20161002_000289.jpg タイムス女性倶楽部の第41期第1回講演会が2日、那覇市内のホテルであり、女優の秋野暢子さん(59)が「美しく健康に生きる」をテーマに講演した。ウオーキングや筋トレを取り入れながら無理のないダイエットで、健康的に生きる大切さを訴えた。
 秋野さんが登場すると、抜群のプロポーションに会場からため息が。ダイエットのこつとして、食事の時は10回以上かみ、バランスよく栄養を取ることが大事だと強調。食事制限は「今より1食につき80キロカロリー(卵1個分)少なくするだけでいい」と話した。1日3食で240キロカロリー減らすと、1カ月で1キロ痩せるという。
 毎日少しのウオーキングを取り入れ、基礎代謝を上げるため筋肉を付けることも必要とし、中高年向けの腹筋の鍛え方やヒンズースクワットの方法を紹介。「最期の瞬間まで、健康で楽しく過ごすことを目指している」と述べ、「笑いながら楽しく生きていきましょう」と呼び掛けた。