親子ら50人 本部で学習会
ナマコや貝・ウニ 触って驚き

 「沖縄(おきなわ)こども環境調査隊(かんきょうちょうさたい)2016」(主催(しゅさい)・沖縄(おきなわ)タイムス社(しゃ)、共催(きょうさい)・沖縄美(おきなわちゅ)ら島財団(しまざいだん))の特別企画(とくべつきかく)「夏休(なつやす)み親子学習会(おやこがくしゅうかい)~海(うみ)の生(い)き物(もの)について学(まな)ぼう」が23日(にち)、本部町(もとぶちょう)で開(ひら)かれました。

隊員(たいいん)10人(にん)を含(ふく)む、親子(おやこ)ら約(やく)50人(にん)が参加(さんか)。沖縄(おきなわ)にしかいない生(い)き物(もの)や海(うみ)の危険生物(きけんせいぶつ)について話(はなし)を聞(き)いたほか、サンゴ礁(しょう)に囲(かこ)まれた浅(あさ)い海(うみ)のイノーを観察(かんさつ)。

 生(い)き物(もの)たちを間近(まぢか)で見(み)て、触(ふ)れることで新(あら)たな発見(はっけん)もしました。(文(ぶん)と写真(しゃしん)・出嶋佳祐(でじまけいすけ))

 参加者(さんかしゃ)らはまず、生(い)き物(もの)に詳(くわ)しい沖縄美(おきなわちゅ)ら島財団(しまざいだん)のスタッフから、沖縄(おきなわ)の自然環境(しぜんかんきょう)や生(い)き物(もの)の特徴(とくちょう)などについて話(はなし)を聞(き)きました。

 スタッフは「島(しま)は、外(そと)からの影響(えいきょう)を受(う)けずに独自(どくじ)の進化(しんか)をしやすいため、沖縄(おきなわ)ではヤンバルクイナやオリイオオコウモリなど、固有種(こゆうしゅ)が多(おお)い」と説明(せつめい)。一方(いっぽう)で、個体数(こたいすう)は少(すく)ないので、絶滅(ぜつめつ)から守(まも)るためにも、環境(かんきょう)について考(かんが)えていく必要(ひつよう)があることを伝(つた)えました。

 海(うみ)の危険生物(きけんせいぶつ)についても学習(がくしゅう)。岩(いわ)の間(あいだ)には毒針(どくばり)を発射(はっしゃ)するアンボイナという貝(かい)や、フグと同(おな)じ毒(どく)を持(も)つヒョウモンダコがいることを知(し)ったほか、「ハブクラゲに刺(さ)されたら大量(たいりょう)の酢(す)で洗(あら)う」など対処法(たいしょほう)や被害(ひがい)を避(さ)ける工夫(くふう)などを学(まな)びました。

 実際(じっさい)に、イノーと呼(よ)ばれるサンゴ礁(しょう)に囲(かこ)まれた浅(あさ)い海(うみ)に出(で)ると、干潮(かんちょう)であらわになった地面(じめん)に、いろいろな大(おお)きさの穴(あな)がボコボコとあいており、水(みず)がたまっています。一見(いっけん)、何(なに)もいないように見(み)えますが、子(こ)どもたちは目(め)を凝(こ)らして生(い)き物(もの)を探(さが)します。

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(写図説明)サンゴ礁に囲まれたイノーで、生き物を探す学習会の参加者ら
=23日、本部町備瀬


 しばらくすると、あちこちで「いたー」という声(こえ)。砂(すな)や海草(かいそう)を体(からだ)にくっつけて周(まわ)りの風景(ふうけい)に溶(と)け込(こ)んだモズクショイというカニや、岩(いわ)のくぼみに隠(かく)れたナガウニなど次々(つぎつぎ)と見(み)つけます。

 「意味不明(いみふめい)なの見(み)つけた」と内間大翔君(うちまひろとくん)(8)=馬天小(ばてんしょう)3年(ねん)=が指(ゆび)さすのは、ピンクがかった丸(まる)いもの。死(し)んで間(ま)もないウニでした。トゲが抜(ぬ)けて見(み)やすくなった裏側(うらがわ)に「固(かた)くてとがっている歯(は)が五(いつ)つも付(つ)いている」とびっくりしました。

 手(て)のひらよりも大(おお)きな、殻(から)を持(も)たない貝(かい)のイソアワモチを腕(うで)に乗(の)せた加蘭太一(からんたいち)さん(13)=開邦中(かいほうちゅう)1年(ねん)=は「ヌルヌルで、吸盤(きゅうばん)で吸(す)うようにして動(うご)くんだ」。比屋根彩(ひやねあや)さん(11)=美東小(びとうしょう)5年(ねん)=は「クモヒトデの中心(ちゅうしん)の平(ひら)たい所(ところ)は固(かた)そうだったけど、意外(いがい)とプニプニしてた」と、直接生(ちょくせつい)き物(もの)に触(ふ)れることで新(あら)たな発見(はっけん)がありました。

 そのほか、サンゴの多(おお)くは分裂(ぶんれつ)して大(おお)きくなることや、根(ね)がない海草(かいそう)と根(ね)を張(は)るウミクサの違(ちが)いなども実物(じつぶつ)を見(み)ながら学(まな)びました。

 多和田菜々美(たわだななみ)さん(11)=辺土名小(へんとなしょう)5年(ねん)=は「ウニやナマコも色(いろ)や形(かたち)が違(ちが)って、いろいろな種類(しゅるい)があるのが分(わ)かった。ほかにもいるのかな」と海(うみ)の生(い)き物(もの)に興味(きょうみ)を持(も)ったようです。

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(写図説明)直接触れてナマコの感触を確認する子どもたち